障害者雇用でのおすすめ人間関係術 | 障害者転職エージェント ハッピー


障害者雇用でのおすすめ人間関係術


こんにちは。
障害者転職エージェントハッピーの山口です。

今回は、障害者雇用でのおすすめ人間関係術に関してお伝えいたします。私の経験則での見解になりますが、障害者専門のエージェント経由で転職・就職した大多数の方々は、仕事自体が好きな方がほとんどです。そんな中、前向きなキャリアアップ以外で退職した方の理由を振り返ってみると、一番多いのが給与などの賃金面、その次に多いのが社内での人間関係の悪化となります。さらに掘り下げると、良好な人間関係が構築できず、徐々に社内で居場所を失い、その結果として上司や周囲との軋轢が生じ、正当な評価を受けられなくなり、退職に至るケースを多く見てきました。では、社内でより良い人間関係を築き、長期的なキャリアを実現するためには、どのようにすればよいのでしょうか。そこで今回は、明日から実践できる方法をいくつかご紹介いたします。

まず、最初におすすめすることは「社内営業」です。えっ、なんで社内営業?と思う方々もいらっしゃるでしょうが、普段から職場でご自身が上司や同僚を外部のお客様というスタンスで接していれば、もしも何かあったときには、周囲の方が自然と助けてくれるようになります。また、不慣れな業務のサポートの依頼や急な欠勤などの際にも、日頃からの良好な関係が築けていれば、相手も人間ですので快く引き受けてくれる確率も高まるでしょう。そのためにも、働いているときは社会的な人格、言い換えると外向きの仮面を被り、上司や同僚をお客様だと思って接していくのも有効な手段です。社内営業と言っても、無理して違う人間になる必要はなく、ご自身がストレスになるようなことは実施しなくても大丈夫です。「あいさつや会話の中で相手の名前を呼ぶ」「積極的に相手の気持ちや意見に共感し理解を示す」「口頭だけでなく、感謝の気持ちをメモやメールで伝える」「業務で困っている方がいれば、積極的にお手伝いを差し上げる」「休憩時間に趣味や好きなことを適度に自己開示して距離感を縮める」というくらいのもので十分です。
とはいえ、言うは易く行うは難しなことは重々承知しております。そもそも手帳保持者の方々は、明るく人付き合いが得意な方はあまり多くなく、過去に他者から受けた差別的な発言や病気により長期間にわたって自己効力感(自分が物事を達成できるという感覚)が低下してしまっている状態であるため、簡単には社内営業はできないかもしれません。しかし、日常生活の中で実現可能な小さなタスク、例えば部屋の片付けをする、料理をする、早起きする、散歩する、達成したタスクを日記に書くなどすることで、徐々に自己効力感が高まっていきますので、ぜひ、お試しください。

もうひとつは、直接的に関係ないと考えられがちですが、心身が疲れてきたときこそ「良い加減」に仕事をしましょう。不埒なことをお伝えしているようですが、そんなことはありません。どんなに模範的な行動を取っていても、理不尽なことに遭遇してしまうことがあるのが仕事であり、正論が通らないときもあります。ただ、そんなときこそ熱くならず、あくまでも自身は雇用されている身分であり、やるべきことをやっていればそれ以外のネガティブな声は受け流すようにしましょう。私は皆様に手抜きをしてくださいとお願いしているわけではなく、少し力を抜いて適度にお仕事をすることも必要ではないかということをお伝えしているだけです。繰り返しますが、いくら頑張っても結果が出ないこともあれば、逆にあまり熱心に取り組まなくてもチャンスが訪れてくることもあります。
ポジティブな意味合いで良い加減に生きている人、言い換えれば完璧主義者ではない人は、仕事の人間関係やプライベートでも一定の正しい線引きをしながら生きているため、常に精神的な余力があり、人間関係も穏やかでスムーズな方が多いです。ですから、疲れたときだけでなく、定期的に会社での自分の役割や立ち位置を見つめ直し、自分が周囲にどのような影響を与えているのか考えてみることも、良好な人間関係を築く上で重要です。

ざっと駆け足で思い浮かぶことを綴らせていただきましたが、そもそも入社した会社がブラック企業であったり、フラットな人事制度という名のもとで入社したにもかかわらず、実際には健常者と障害者の間に見えない大きな壁が立ちはだかっていた場合などは、個人の力ではどうしようもないケースなので、ここは損得勘定のもとで抗わず、早めに新たな職場を見つけていくことも選択肢としてありだと思います。正しい場所に行けば、必ず正しく評価をしてくれる人がいるものです。うまくいかないときでも、決して自身の価値を見失わないように、否定的な影響を与える人や会社から距離を置くことも自分を守る上で大切な技術です。あと個人的なおすすめは、ネガティブな考えが浮かんだときはそれを紙に書き出し、現実的な視点から再評価してみるという方法です。結論として、自分の頑張りや進歩を視覚的に確認することで、自分が思っているほど状況が悪くないということが多いものです。

私たちハッピーは、これからも障害者専門のエージェントとして、ひとつでも多くの幸せなマッチングを実現していくために、企業選定に関しても慎重に慎重を重ねていきたいと考えております。
それでは本日も「できることをできる範囲」で「ぼちぼち」やっていきましょう。

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